「もう一人は、考えてないの?」
悪気なく聞かれるたび、心がきゅっとなる。
そんな経験、ありませんか?
うちは、ひとりっ子です。
5歳の息子は、自閉症スペクトラムの診断を受けています。
今日は、わたしが「ひとりっ子で育てる」と決めるまでの話を、正直に書きます。
女性の体や、亡き母のことにも触れます。少しだけ、お付き合いください。
🌸 8年待って、授かった子
わたしは長いあいだ、不妊治療をしていました。
やっと授かったのが、今の息子です。
あれだけ「もう一人、産みたい」と願っていたのに。
今は「ひとりっ子で育てる」と決めている。
自分でも、不思議な振れ幅だと思います。
でも、ちゃんと理由がありました。
🌙 ひとりの育児は、もう一度は背負えない
新生児のころ。
3時間おきの授乳で、わたしはほとんど眠れませんでした。
実家は頼れる距離になく、基本はワンオペ。
孤独な育児に、ただ耐えるしかありませんでした。
発達凸凹の育児は、通院も、行事も、癇癪への対応も多い。
毎日が、力いっぱいです。
「あの新生児期を、もう一度ひとりで」と考えたとき。
本音を言うと、現実的じゃないと思いました。
🕊 「女っていやね」が口ぐせだった、母のこと
わたしの母は、卵巣の病気で亡くなりました。
生前、毎月の生理や更年期にずっと苦しんでいて。
「女っていやね」が、口ぐせでした。
母は、家族のために自分のしたいことを、たくさん我慢してきた人でした。
その姿を見て育ったわたしは、いつからか思うようになりました。
「わたしは、わたしの人生も大切にしたい」と。
💊 ミレーナという選択
そこでたどり着いたのが、「ミレーナ」でした。
子宮の中に小さな器具を入れて、ホルモンの力で生理をやわらげる治療法です。
わたしの場合は、避妊の意味も兼ねていました。
✅️ 装着は10分ほど。軽い生理痛のような痛みが少し
✅️ 費用は保険適用で約9,000円
✅️ その後は1年に一度の検診(保険適用で数百円)
入れてからは、毎月のつらさがぐっと減りました。
出産の痛みが忘れられないわたしには、「次の妊娠・出産はもうしない」と体で決める意味もありました。
40代を過ぎての妊娠は、体にも、お腹の子にも、リスクが増えます。
これ以上のリスクは背負えない。そう思いました。
🍀 夫を説得した日
実は、夫は最初「よく分からないものは、ちょっと」と渋っていました。
だからわたしは、パンフレットを見せて、データを並べて。
「わたしがこうしたい」ではなく、「家族にとっても良い選択だよ」という角度で話しました。
じつは、100%納得してもらえたわけではありません。
でも、自分の体のことは、最後は自分で決めていい。
ときには、少し嫌われる勇気も必要なのかもしれません。
🌷 ほんとうは、娘も育ててみたかった
ひとつだけ、打ち明けます。
ほんとうは、わたしは「母と娘」という関係に、あこがれていました。
きょうだいを育ててみたい、という思いもありました。
息子よ、ごめんね。そんな気持ちが、なかったと言えば嘘になります。
でも今は、こう思っています。
わたしのもとに来てくれたのが、あなたで本当によかった。
「どちらでもいい」と思えるようになった今が、いちばん穏やかです。
🌸 母とは、ちがう生き方を
あれだけ望んで授かった子を、ひとりっ子で育てる。
たくさん迷って、出した答えでした。
家族のために自分を後回しにし続けた母とは、ちがう生き方をしたい。
自分の体を整えて、自分の時間も持って、笑っていられる母でいたい。
それがきっと、息子にとっても良いことだと、今は信じています。
子どもの人数も、自分の体のことも、正解はひとつじゃありません。
迷っているあなたの選択が、あなた自身をいちばん大切にできるものでありますように🌸
※この記事は、わたし個人の体験をもとに書いています。ミレーナなどの治療には個人差があり、合う・合わないもあります。検討される際は、必ず婦人科の医師にご相談ください。