ひらがな。

時計。

和式トイレ。

傘。

通学路をひとりで歩くこと。

持ち物の管理。

「入学までにできるようになってほしいこと、ありますか?」

そう聞かれて、正直、全部でした。

息子は年長。来年の4月に、小学校へ入ります。

🌸 やることはやってきた。でも家では何も始めていない

就学相談の説明会には、4月に夫婦で参加しました。6月には、支援学級の見学にも行きました。進路のことは、ひとつずつ進んできたつもりです。

それなのに、家でやっていることは、ゼロ。

🍀 「できるようになります」の冊子が、読めなかった

市から『のびのび5歳』という冊子をもらいました。いつ、どこでもらったかは、もう覚えていません。表紙に「就学を控えた5歳・6歳児の保護者の皆さまへ」とあります。

中に「こんなことができるようになります」という頁があって、5〜6歳の目安が並んでいました。自分の名前がひらがなで読める。数や文字、時間や曜日に興味を持つ。

片足立ちやスキップができる。食事でお箸を使える。自分からあいさつをする。

苦手なことにも挑戦する。全部、できませんでした。読むのが、辛かったです。

🍀 「やろうとしている気持ち」自体が、なかった

その頁の隅に、小さくこう書いてありました。

「できないこと」ばかりに注目するのではなく、「やろうとしている気持ち」や「今できていること」にも気づいてほめること。

完璧でなくても大丈夫。

(冊子は無断転載ができないので、私の言葉に直しています)

優しい言葉のつもりなんだと思います。でも、うちの子には、当てはまりませんでした。やろうとしている気持ちが、そもそもないんです。

🌸 定型発達がモデルの冊子

この冊子には、発達障害のことも少し書いてあります。でも、モデルになっているのは、定型発達の子です。

「これができるようになります」「これをやりはじめます」。

そのどれもができない、始まらない場合に、どうしたらいいのか。そこは、書いてありませんでした。こういう冊子をもらうたびに、いつも思うことがあります。

書いてあることができないとき、この冊子は、親を追い詰める要因になっています。

🍀 親がどうするか、しか書いていない

冊子に書いてあるのは、親がどうするか、です。ほめましょう。見守りましょう。気づいてあげましょう。でも、うちに足りないのは、そこではありません。

必要なのは、周囲の助けです。たとえば、レジの列。息子は、並べません。

手を振り払って、走ってしまう。連れ戻して、また並び直す。並んだと思ったら、また走る。

お土産ひとつ、買えずに終わります。そういう親子を見かけたら、助けてあげてほしいです。もちろん、善意は強制できません。それは分かっています。

ただ、お店の側でも、できることはある気がしています。そういう親子がいたら、先に会計を済ませてあげる。それだけでも、ずいぶん違います。

それとも——

そういう親子は、そもそも並ぶような店に行ってはいけないのでしょうか。海外では、子育てで困っている親子が助けてもらえる。そんな話を、よく聞きます。

当たり前に助け合える。そういう文化が根付いてくれたらと思います。

🌸 これから

9月30日に、就学時健診を受けました。12月10日には、就学予定の子ども向けの授業参観があります。それまでに何をどこまでやるか、まだ決めていません。

ひらがなも、時計も、傘も、一度には無理です😅

冊子のようなものは、これからも、きっと配られます。そのたびに、同じことを思うんだと思います。

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